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ブログ 子ども部屋 家具配置/模様替え

子ども部屋づくりのヒント:家族のライフスタイルに合わせた柔軟な選択を

#個室#共同部屋#子ども部屋#非認知能力

子ども部屋のつくり方

一人部屋がいい?それとも共同部屋?

子ども部屋についての相談は、親御さんからよく寄せられるトピックです。
「子どもには一人一部屋が理想なのか?」「兄弟姉妹で共同部屋が良いのか?」といった質問は、特にお子さんが成長する過程で多くの家庭で議論されるテーマでしょう。

現在の日本では、子ども一人に対して一部屋を用意する家庭が多い傾向にあります。一方で、都市部の狭いマンションでは、兄弟姉妹が一部屋を共有するケースも増えています。また、引きこもりを防ぎたい、協調性を育みたい、強い心を持ってほしいといった教育方針から、以下のような多様なパターンが選ばれることも少なくありません。

  • 小学生までは共同部屋、中学生からは一人部屋に切り替える
  • 勉強部屋兼リモートワーク用の部屋を1部屋確保し、兄弟姉妹はずっと共同部屋にする

どの方法が最適かは、家庭ごとの「住まいの間取り」「教育方針」「子どもの年齢」「性格」「性別」など、さまざまな要因によって変わります。


我が家の実例:姉妹の成長と子ども部屋の変遷

私自身の家庭では、姉妹が共同部屋で成長していきました。以下は、その変化を時系列で追った具体例です。

  • 幼少期
    家族全員で布団を並べて寝ていたため、子ども部屋は不要でした。しかし、姉妹喧嘩は日常茶飯事で、親としては心配事の1つでした。
  • 小学生時代
    姉妹で寝室を共有し、勉強はリビングで行っていました。当初は喧嘩が多かったものの、徐々に減り、協調性が少しずつ育まれました。
  • 中学生・高校生時代
    引き続き姉妹で寝室を共有し、勉強は書斎で行うスタイルに。クローゼットも共同管理で、服を貸し借りするほどお互いを受け入れるように。仲が深まるとともに、支え合う姉妹の関係が形成されました。
  • 大学生時代
    共同部屋はそのままに、勉強は大学や図書館で行うようになりました。親に言いづらい悩みも姉妹間で相談することが増え、一緒に映画や旅行に出かけるなど、仲の良い関係が今も続いています。

結果として、姉妹はお互いの存在を支えにしながら成長しました。現在では長女が医師、次女がゲーム会社のプランナーとして活躍しており、親としては自立した姿を見守れることに感謝しています。


子ども部屋が果たす役割

こうした経験を振り返ると、「子ども部屋」が単なる物理的な空間ではなく、子どもの成長において重要な役割を果たしていることに気づかされます。共同部屋は、協調性やコミュニケーション能力など非認知能力を育む場となり、一方で一人部屋は思春期のプライバシーを確保できる環境を提供します。

いじめやストレスといった子ども時代の困難に対しても、共同部屋で育った子どもたちは、部屋に引きこもることなくお互いを心配し合う姿が見られました。一方で一人部屋で育った場合は一人が好きで、夫婦になっても一人部屋や一人の空間が欲しいという傾向があります。

このようにどのような子ども部屋で育ったかは、性格形成にも強い影響を与えているように感じます。


子ども部屋づくりに「正解」はない

子ども部屋のつくり方に、絶対的な正解はありません。ただし、子どもの年齢や性格に合わせて適宜アップデートする柔軟な姿勢が大切です。

たとえば、小学校低学年では共同部屋が適していても、思春期にはプライバシーを重視した一人部屋が必要になる場合もあります。

子ども部屋のつくり方に正解はありませんが、家族全員で話し合いながら成長に合わせ形を変え環境を整え、子ども自身が納得できる子ども部屋をつくるのがおススメです。


まとめ

子ども部屋は、子どもの成長を支える重要な生活空間です。しかし、そのつくり方は、家族ごとの事情や教育方針、子どもの性格によって異なります。親としての理想だけでなく、子ども自身の気持ちやライフスタイルも尊重しながら、柔軟に対応していきましょう。

「たかが子ども部屋、されど子ども部屋」。住まいの間取りや家庭環境に応じて、子ども部屋を工夫することで、より良い成長の場を提供していけるはずです。

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この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/確認検査員
東京都出身。日本女子大学住居学科卒業後、ゼネコン建築設計部で一級建築士としてマンション・商業ビルの意匠設計・監理やマンションモデルルームの内装デザインを担当。確認検査機関では、確認検査員/住宅性能評価員として住宅性能評価/建築基準法の検査など担当、これまでに設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は機能的でおしゃれな部屋づくりを専門に行うCOLLINO一級建築士事務所を設立。部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点でつくる独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/子どもが伸びる住まいの仕組みづくりなどを提案。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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