BLOG & INFO

お知らせ メディア

@Living掲載~土間収納の魅力と注意点を徹底解説

#土間収納#家具選び#家具配置#家具配置のルール

アウトドア用品や大きな荷物の収納に便利な土間収納の活用法

スーツケースやスポーツ用品、自転車など、大きくてかさばる物の収納スペースが家の中にあると非常に便利です。これらのアイテムは使用頻度が低いものの、必要なときにはすぐ取り出せる場所に保管しておきたいものです。しかし、収納場所が限られていると、部屋の片隅に置きっぱなしになり、生活空間を圧迫する原因になります。

近年、収納スペースが充実した住宅が増える中、特に注目されているのが**「土間収納」**です。この記事では、土間収納のメリット・デメリット、効果的な使い方、そして設計時の注意点について詳しく解説します。


30坪の住まいに設けた土間収納

土間収納とは?

土間収納とは、玄関の土間部分を活用した収納スペースのことで、靴だけでなく以下のような大きな物を収納するのに適しています:

  • アウトドア用品(キャンプ道具、釣り具など)
  • ベビーカーやゴルフバッグ
  • 自転車
  • 季節物のスーツケース

土間は屋外と室内をつなぐ中間的な空間であるため、汚れた物や湿気を含んだ物も気兼ねなく収納できるのが特徴です。


土間収納のメリット

(1) 玄関やリビングがすっきり

ベビーカーや自転車など、大きな物や汚れやすい物を土間収納にまとめることで、玄関周りやリビングが整頓され、生活動線がスムーズになります。

(2) 汚れに強い収納スペース

土間はコンクリートやタイルなどの丈夫な素材で作られることが多く、泥汚れや水濡れに強いです。アウトドア用品や濡れた傘、泥の付いた靴も安心して置けます。

(3) 多用途に活用可能

収納スペースとしてだけでなく、DIY作業やガーデニングの準備スペースとしても活用できます。汚れても掃除がしやすいので、作業場として便利です。

(4) 季節物の整理に便利

普段使わないものや季節ごとに使用するものを土間収納に保管することで、室内の収納スペースを効率よく活用できます。


土間収納のデメリットと注意点

(1) 居住スペースを圧迫する可能性

土間収納を広く設けると、その分リビングや居室のスペースが狭くなる場合があります。特に敷地面積が限られている場合は、ほかの収納スペースとあわせて配分を慎重に検討する必要があります。

(2) 湿気やカビのリスク

土間は湿気がこもりやすいため、適切な換気がないとカビが発生する可能性があります。定期的な換気や除湿対策が必須です。

(3) 採光不足による暗さ

玄関に配置されることが多い土間収納は、窓の少ない場所に設けられるため、採光が不十分だと暗い印象になりがちです。窓や照明計画を工夫することで快適な空間に仕上げることができます。

(4) 物の取り出しにくさ

収納スペースに奥行があると、頻繁に使用する物の出し入れが面倒になることがあります。使う頻度に応じた収納サイズなどの計画が必要です。


効果的な土間収納の使い方

土間収納を有効活用するためには、以下のポイントを押さえることが重要です:

  • 収納計画を明確に:何を収納するのか、玄関横など使いやすい場所に配置する。
  • 棚やフックを活用:稼働できる棚を壁面に設置し、高さ方向の収納スペースを確保。
  • 換気設備を整える:湿気対策として、換気口や換気扇、除湿機の設置を検討する。
  • 照明の工夫:明るく、作業しやすい環境を整えるために十分な照明や窓を設ける。

設計時の注意点

土間収納を設ける際には、以下の点を設計段階で考慮しましょう:

  • 動線を意識する:玄関から室内への動線を遮らず、出入りしやすい配置にする。
  • サイズとバランス:収納スペースと玄関居住スペースのバランスを考慮し必要以上に広くしない。
  • 素材の選択:汚れやすい空間のため、防水性や耐久性に優れた素材を選ぶ。

まとめ

土間収納は、玄関周りをすっきりさせるだけでなく、アウトドア用品や大きな荷物の収納に最適なスペースです。汚れや湿気に強い土間の特性を活かし、快適な住環境を整えることができます。一方で、スペースの圧迫や湿気対策などのデメリットもあるため、事前の計画が重要です。

新築やリフォームを検討する際には、土間収納の利便性と課題をしっかり把握し、自分の生活スタイルに合った設計を選びましょう。適切に設けられた土間収納は、家全体の快適さと機能性を向上させる大きなポイントとなります。

リンク:人気の間取り「土間収納」のメリット・デメリット

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/確認検査員
東京都出身。日本女子大学住居学科卒業後、ゼネコン建築設計部で一級建築士としてマンション・商業ビルの意匠設計・監理やマンションモデルルームの内装デザインを担当。その後、確認検査機関にて、確認検査員/住宅性能評価員として住宅性能評価/建築基準法の検査など担当、これまでに設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。その後、機能的でおしゃれな部屋づくりを専門に行う一級建築士事務所を設立。部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点から模様替えする独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/子どもが伸びる住まいの仕組みづくりなどを提案。デザインしたデスク兼用ダイニングテーブルは2024年キッズデザイン賞を受賞。

コメントは受け付けていません。

プライバシーポリシー / 特定商取引法に基づく表記

Copyright © 2024 一般社団法人日本模様替え協会 All rights Reserved.