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ダイニングチェア選び:肘付きと肘無しの徹底比較

#ダイニングチェア#家具選び#家具配置

ダイニングチェア選びは、どこで(ダイニング空間や間取りの広さ)、誰が(子どもか大人か高齢者か)、どのように(食事や勉強やくつろぐなど)座るかによって、その選択肢が変わってきます。考え始めるとキリがないのですが、本記事では、一級建築士の模様替えアドバイザーの視点から、肘付きと肘無しのダイニングチェアに焦点を当て、それぞれの基本的な違いから具体的な特徴、どのような方に適しているのかなどを徹底的に比較しています。あなたのダイニングチェア選びの一助になれば幸いです。

ダイニングチェア選びの基本

ダイニングチェアは、食事はもちろんのこと、くつろいだり、仕事や勉強、ちょっとした作業する際の重要な家具であり、毎日の生活に大きな影響を与えます。また選び方次第で、ダイニング空間全体へのデザインや雰囲気も大きく影響します。そのためダイニングチェアを選ぶ際には、機能性とデザイン性の両面を考慮することが重要です。基本的な選び方には、座り心地、デザイン、テーブルや他の家具との調和、生活スタイルなどいくつかのポイントがありますが、本記事では肘付きと肘無しの違いについて詳しく解説していきます。

肘無しと肘付きの基本的な違い

ダイニングチェアは、大きく肘無しと肘付きの2つのタイプに分かれ、その選択は使用目的や空間デザインによって異なります。肘無しチェアは、狭いスペースにも適応しやすく、軽量で動かしやすいのが特徴です。そのため、フレキシブルに配置を変えたい場合や、多用途での使用が想定される場面に向いています。また、開放感のあるデザインが多く、モダンなインテリアにも良くマッチします。一方で、肘付きチェアは、座る際の安定感や快適性に優れています。肘をサポートする構造があるため、長時間座ることが想定されるダイニングや、ゆったりした空間作りに適しています。また、年配の方や子供が安心して座れるよう、立ち座りの補助にも役立つデザインです。このように、それぞれのチェアには異なるメリットがあり、個々のライフスタイルやダイニングの用途に応じた選び方が重要です。

肘無しダイニングチェアの特徴

メープルチェア

肘無しダイニングチェアは、利便性とデザイン性から多くの住まいに選ばれています。狭い空間でも効率良く配置できることから、機能的かつスタイリッシュなインテリアを実現するための重要な役割を担っています。基本的にダイニングチェアは食卓の一部として見られますが、肘無しタイプはスタイリッシュで様々なシーンで活躍するチェアです。

スペースの有効活用

肘無しダイニングチェアの最も特筆すべき点は、スペースの有効活用ができることです。肘が無いことで、椅子の出し入れがとてもスムースであり、特に限られたスペースしかない小さなダイニング空間にはとても有効です。また、椅子をテーブルの下に完全に収納することができるため、部屋全体の動線を確保しやすく、見た目にもすっきりとした印象を与えます。更に、軽量で持ち運びやすいデザインのものも多く、掃除やちょっとした模様替えの際にも便利です。

多様な用途に適用

スペースの有効活用だけでなく、肘無しダイニングチェアは多様な用途に適用できることも特徴の一つです。例えば、椅子を動かすことなく横向きにも座ることが可能なため、テレビを見る際や横や後ろの人と会話する際に座りやすいように設計されています。また当事務所にご相談に来られるお客様の中には、限られたスペースを有効活用するために、ダイニング空間に仕事スペースや勉強スペース、場合によってはピアノなどを置かれる方も多くいらっしゃいます。その際に肘無しダイニングチェアは1つのチェアで様々な用途で使用することも可能です。

肘無しチェアが向いている方

これらの特徴から、肘無しダイニングチェアは比較的狭い住まいで空間をうまく活用したい方におススメされるチェアです。特に20~30代の子育て世代の方にとっては、お子様の勉強スペースへの流用、子どもの成長に伴い何度か模様替えをする必要があること、住居費にお金をかけにくくリビングダイニングを有効活用する必要があることなどから、肘無しダイニングチェアが向いていると言えるでしょう。

肘付きダイニングチェアのメリット

肘付きダイニングチェアは、家の中でのリビングやダイニングをより快適にする家具です。先ほど見てきた肘無しチェアのスペースの有効活用や多様な機能の一方、肘付きチェアは快適性やサポート機能に優れており、絶対に肘付き派という方も多くいらっしゃいます。ここでは、肘付きダイニングチェアのメリットを詳しく探ります。

圧倒的な快適性

肘付きチェアの主な魅力は圧倒的な快適性です。肘かけがあることで、座った際に腕や肩の負担が軽減され、ゆったりとリラックスした姿勢を保つことができます。食事中はもちろん、読書や会話を楽しむときにも役立ちます。ソファもリラックスすることのできる家具ですが、そのままダラダラしてしまったり立ち上がりにくかったりする一方で、肘付きチェアは快適性を保ちながら、優雅な時間や空間を楽しむことの出来る家具と言えるのではないでしょうか。

足腰に優しいサポート機能

先ほどの快適性にも通ずることなのですが、肘付きチェアは腰や背中の支えにも優れているため、座っている時間が長くても疲れにくいように設計されています。特にご年配の方や少し体力に不安がある方にとっては、立ち上がりの際に肘掛けに体重をかけて立ち上がることができ、安全面も優れています。

肘付きチェアが向いている方

これらの特徴から、肘付きダイニングチェアは少し住まいの空間にゆとりがあり、ゆったりと優雅な空間を楽しみたい方や足腰をいたわりたい方におススメされるチェアです。特にお子様が中高生以上になりダイニング空間を広々とつかえる方や、50代以降の方は体力に自信があっても優先的に考えても良いかもしれません。といいますのも、日本の家具は10年20年は問題なく使用し続けられるため、家具よりも先にご自身の足腰をいたわってあげる時期がくるかもしれないためです。

中間をとったハーフアームという選択肢も

ここまで肘無しと肘付きのダイニングチェアを比較してきましたが、新たな選択肢として、ハーフアームチェアが注目されています。ハーフアームチェアは、短めの肘掛けをつけ、肘無しと肘付きのそれぞれのメリットを兼ね備えた中間的なデザインが特徴です。特に最近のコンパクトな住宅事情や、スタイリッシュで実用的なデザインを求める消費者のニーズに適していると言えるでしょう。

ハーフアームチェアとは

ハーフアームチェアとは、従来の肘付きや肘無しチェアの中間をとり、部分的に肘を支える構造を持つダイニングチェアです。具体的には、通常座面の端から少し内側に向かって短い肘掛けが配置されています。この設計により、肘無しのメリットであるスペースの有効活用や多様な用途に適用できるだけでなく、肘付きのメリットである圧倒的な快適性と足腰に優しいサポート機能も不要されています。また、デザイン性にも優れており、どんなインテリアにも自然と溶け込みます。

当事務所での取り扱い商品

ハーフアームチェア

当事務所では、機能的でおしゃれなハーフアームチェアを取り扱っております。コンパクトな住まいにおいてスペースを有効活用することができ、約4kgと持ち運びしやすい設計により仕事や勉強など様々な用途にも使用できます。また職人がひとつひとつ手作業で仕上げており座り心地が良いとお客さまから大変好評を頂いております。是非一度ご検討頂いては如何でしょうか。

また当事務所は、お住まいの間取りやあなたの家族構成に基づく、家具選び~家具配置を売りとしています。ダイニングチェアを含む住まいづくりでお悩みの方はお気軽にご相談くださいませ。

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/確認検査員
東京都出身。日本女子大学住居学科卒業後、ゼネコン建築設計部で一級建築士としてマンション・商業ビルの意匠設計・監理やマンションモデルルームの内装デザインを担当。確認検査機関では、確認検査員/住宅性能評価員として住宅性能評価/建築基準法の検査など担当、これまでに設計・検査・審査した住戸数は延べ5,000件以上にのぼる。現在は機能的でおしゃれな部屋づくりを専門に行うCOLLINO一級建築士事務所を設立。部屋を「機能による空間分け」「動線」「収納」の観点でつくる独自のメソッドにより、機能的な部屋づくり/子どもが伸びる住まいの仕組みづくりなどを提案。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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