リビングダイニングに快適なテレワークスペースを作る方法|動線・空間分け・収納がカギ!

近年、テレワークの普及により「自宅で快適に働ける空間」を求める人が増えています。しかし、多くの住まいは当初からテレワークを想定した間取りではないため、リビングや寝室などの既存スペースを活用する必要があります。
そこで今回は、リビングダイニングに快適なテレワークスペースを作るためのポイントを、一級建築士が詳しく解説します。
テレワークスペース作りの3つのポイント

リビングに新たな機能としてテレワークスペースを追加する際に重要なのが、「動線」「空間分け」「収納」 の3つです。
① 動線を意識する
家の中を移動する際の「人の流れ」を考慮し、スムーズな動線(上の図:青矢印)を確保することで、家族全員が快適に過ごせます。
② 空間を分ける
リビング空間やダイニング空間とテレワークスペースを分けることで、仕事とプライベートのメリハリをつけやすくなります。
③ 収納を確保する
テレワークに必要な道具や書類を適切に収納することで、作業スペースが散らかるのを防ぎ、効率的な環境を維持できます。
これらを踏まえ、実際の間取り例をもとに、3つのレイアウトパターンを紹介します。
【間取り例】リビングダイニングにテレワークスペースを作る方法
ここでは、3LDK・15畳のLDKの間取りを例に、動線を意識した快適なテレワークスペースの作り方を解説します。
CASE1:ダイニングテーブルを中心に配置する場合


▶ 壁際にテレワークスペースを作る
ダイニングテーブルを部屋の中心に配置した場合、テーブルの周囲に動線が生まれます。この動線を活かし、壁際にコンパクトなテレワークスペースを設置すると、無理なく作業エリアを確保できます。
▶ 必ず専用の収納を確保

テレワークスペースには、専用の収納を作ることがポイント。テレワーク用のアイテムをひとまとめにすることで、ダイニングテーブルの上に書類やPCが散乱せず、常にスッキリした状態を保てます。
▶ 適切なデスクサイズを選ぶ
- 1人用デスクの場合:幅100cm、奥行き50cm以上
- 2人用デスクの場合:幅160〜200cm

2人で使用する場合は、幅200cm×奥行き50cmのデスクを設置すると、広々と快適に作業できます。
CASE2:ダイニングテーブルを窓際に配置する場合


▶ 2つのテレワークスペースを作れる
ダイニングテーブルを窓際に寄せると、壁側とソファ側に2本の動線ができます。この動線を活かし、それぞれに個別のテレワークスペースを設けることが可能です。
▶ チェアを兼用すると省スペースに

テレワーク用の椅子をダイニングチェアと兼用すれば、家具の数を増やさず、スッキリとした空間を保てます。
▶ テーブルの高さに注意

テレワーク用テーブルをソファに沿って配置する場合、テーブルの高さがソファの背もたれを超えないようにすることが重要。高さが合わないと、テーブル上の物がソファ側に転がりやすくなります。
CASE3:ダイニングテーブルを壁際に配置する場合


▶ L字型ワークスペースを確保
ダイニングテーブルを壁際につけると、L字型の動線が生まれます。この動線を利用し、窓際にL字型のテレワークスペースを設置するのがおすすめです。
▶ 自然光を活かして快適な作業環境を作る

窓際にワークスペースを配置すると、自然光を取り入れられるため、長時間の作業でも目の疲れを軽減できます。
▶ デスクワゴンを活用

収納スペースは、デスクワゴンやコーナー収納を活用すると、足元がスッキリし、広々とした作業スペースを確保できます。
まとめ|動線・空間分け・収納を意識して快適なテレワーク環境を!
テレワークスペースを作る際は、「動線」「空間分け」「収納」の3つを意識することで、限られたスペースの中でも快適な作業環境を確保できます。
- 動線を考慮してスムーズなレイアウトを確保
- 仕事とプライベートを分ける空間設計
- 専用の収納スペースを作り、散らからない工夫
これらを押さえれば、リビングダイニングの中に快適なテレワークスペースを作ることができます。
さらに詳しい家具配置のポイントについては、「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」(彩図社) でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!
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