寒いけど閉めちゃダメ!健康を守り家の寿命を伸ばす「給気口」の正しい使い方 | COLLINO(コリーノ)インテリア

BLOG & INFO

寒いけど閉めちゃダメ!健康を守り家の寿命を伸ばす「給気口」の正しい使い方

#カビ#健康#換気#断熱#窓#給気口

東京都内でも雪がちらつき、まだまだ寒い日が続いています。このような気候が続くと、暖房効率を上げようとして「給気口を閉めてしまう」方が多いのではないでしょう?

しかし、実は給気口を閉めると、家にも人にも悪影響を及ぼすことをご存じですか?

今回は、給気口の正しい使い方と、寒さを和らげるための対策について解説します。


給気口の役割とは?家と健康を守る重要なポイント!

最近の住宅は、高気密・高断熱が主流となっています。これは、外気の影響を受けにくく、冷暖房の効率を上げるために設計されているためです。

しかし、その分、空気がこもりやすくなるというデメリットもあります。

給気口を閉めるとどうなる?

化学物質や生活臭がこもる(シックハウス症候群の原因に)
湿気が逃げず、結露・カビ・ダニが発生しやすくなる
石油ファンヒーター使用時に一酸化炭素が蓄積しやすくなる

こうした健康被害を防ぐために、「24時間換気システム」と「給気口」が設置されています。

24時間換気とは?

「24時間換気システム」は、その名の通り24時間換気扇を回し続け、約2時間ごとに室内の空気をすべて入れ替える仕組みです。

平成15年7月1日以降の新築住宅には設置が義務化されており、給気口は「常に開けておくこと」が前提とされています。


給気口から逃げる熱は、窓から逃げる熱のわずか1/4だけ!

「でも、給気口を開けていると、せっかく暖めた空気が逃げてしまうのでは?」

このように考えて、給気口を閉めてしまう人が多いのですが、実は換気による熱の損失はそれほど大きくありません。

換気で逃げる熱 vs. 窓から逃げる熱

給気口・換気による熱の損失 → 約15%
窓から逃げる熱の損失 → 約58%

つまり、給気口を閉めても、本当の熱損失の原因である「窓の断熱」をしなければ、室内は寒いままなのです。

また、給気口から入る冷たい空気は「体感温度(肌で感じる温度)」を下げるだけで、室温自体はそれほど下がっていません。


3. 給気口を閉めると換気システムが壊れる?意外なデメリット

「寒いから給気口を閉めよう!」と思うのは自然なことですが、実はこれが換気システムに大きな負担をかける原因になります。

給気口を閉めると起こるトラブル

室内が「負圧」状態になり、玄関ドアや窓が開けづらくなる
換気扇が強制的に空気を吸い続け、モーターに負担がかかる
本来の換気機能が低下し、湿気・カビの原因になる

換気扇の状態を例えるなら、「ストローでマックシェイクを吸い続ける状態」です。ものすごく力を使うので、換気システムに負荷がかかり、結果的に寿命が短くなってしまいます。

このようなトラブルを防ぐためにも、給気口は必ず開けたままにして、24時間換気システムを正常に作動させましょう!


寒さ対策は「窓の断熱」がカギ!おすすめの対策法

給気口を開けたままでも、しっかりと寒さを防ぐ方法があります。

窓の断熱対策(簡単&効果的!)

断熱カーテンを使う(厚手&床までしっかり覆うものがベスト)
窓の内側にプチプチ(断熱シート)を貼る
二重窓(内窓)を設置する(補助金対象になる場合も!)
隙間テープを使い、窓のすき間風を防ぐ

部屋全体の寒さ対策

ラグやカーペットを敷く(床からの冷気を防ぐ)
サーキュレーターを使い、暖かい空気を循環させる
ドアの下に隙間防止テープを貼る(冷気の侵入を防ぐ)

これらの工夫をすることで、給気口を開けたままでも、しっかりと寒さを防ぐことができます!


まとめ:給気口は開けたまま、寒さ対策は「窓の断熱」が重要!

寒い冬になると、つい「給気口を閉めたほうが暖房効率が上がるのでは?」と思ってしまいますが、実は逆効果です。

✅ 給気口は、人と住宅の健康のために開けておくべき!
✅ 熱の損失の原因は「窓」。窓の断熱を徹底するのが最も効果的!
✅ 24時間換気システムを正しく使い、湿気・カビを防ぐ!

家族の健康を守りながら、暖かく快適な冬を過ごすために、正しい換気と寒さ対策を実践しましょう!

部屋づくりのお手伝いをしています

家具・照明・カーテン・ポスターやクッションなどの小物までトータルでコーディネート。ご新築やリフォーム、お引越しや模様替えをご予定の方におススメです。

洋室¥66,000~(家具代別) 丁寧なヒアリングと部屋の採寸 家具発注とご納品 安心のアフターサポート

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/確認検査員
東京都出身、日本女子大学住居学科卒業。住宅の設計・審査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の住まいを見てきたプロ。 “住まいの健康診断” をする検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整えるアドバイザーの柔らかい視点 をあわせ持つ、住まいの「ドクター&スタイリスト」。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

コメントは受け付けていません。

関連記事

プライバシーポリシー / 特定商取引法に基づく表記

Copyright © 2024 一般社団法人日本模様替え協会 All rights Reserved.