引越し前に絶対知っておきたい“失敗しない家具選び”。サイズ・動線・収納で新生活が変わる!

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引越し前に絶対知っておきたい“失敗しない家具選び”完全ガイド

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なぜ、引越し前の家具選びで失敗するのか?

引越しは“住まいをリセットする”大きなイベントです。
新しい暮らしにワクワクする一方で、家具選びに苦手意識を持つ方はとても多く、
「どのサイズが正解なのか分からない」「入れてみたら大きすぎた」
「生活動線が塞がれてしまった」などの失敗も後を絶ちません。

その理由はシンプルで、
家具選びを学校では教えてくれないからです。

多くの人は“入居してから考えればいい”と思いがちですが、
実は引越しの失敗の8割は“家具選びの段階”で起きています。
今回は、一級建築士の視点で、引越し前に知っておくべき家具選びのポイントを徹底解説します。


よくある家具選びの“5つの失敗パターン”

引越し直前の方は特に、以下の失敗に陥りやすい傾向があります。

① 寸法を測らずに買ってしまう

特に忘れがちなのは“高さ”と“搬入経路”。
玄関・廊下・階段で詰まるケースは非常に多いです。
天井からの梁にぶつかって、収納が入らないのはよくあるケースです。

② デザインを優先しすぎる

部屋の広さや動線、使い勝手や収納物を考えずに「好きなデザイン」で選ぶと、収納したいものが入らず、また使いにくいため片付けが進まず、後悔しやすくなります。

③ 動線を潰す家具を買ってしまう

生活動線が1カ所でも塞がれると、使いにくさが一気に増します。

④ 家族の将来を見据えていない

子どもが増える、在宅勤務が増える…
“未来の使い方”を考えない家具選びはリスクです。
いまは家具を気軽に捨てられないため、買い替えのハードルが高いので注意が必要です。

⑤ ソファやダイニングの“正しいサイズ感”を知らない

間取りに合ったサイズを知らないまま買うと、部屋が狭くなり生活がしにくくなってしまいます。


引越し前に必ず作るべき“採寸リスト”

家具選びは、採寸がすべての基盤です。
最低限、以下は必ず測っておきましょう。

  • 玄関・廊下・階段の幅(搬入経路)
  • 置きたいスペースの横幅・奥行き・高さ
  • コンセント位置
  • カーテンレールの高さ
  • 片づけ・掃除動線が確保できるか

この採寸があるだけで、家具選びの失敗が激減します。
プロは必ずこの工程から始めます。


家具選びの基本は“サイズ × 動線 × 習慣”

家具選びは単なるインテリアではなく、
その家の暮らし方そのものを設計する作業 です。

◆ サイズ

展示場で見たイメージは自宅だと狭くなるものです。
部屋に問題なく設置できるか?サイズの検討はマストです。

◆ 動線

立つ・座る・歩く・片づける。
日常の動きがスムーズかどうかで、住み心地は大きく変わります。

◆ 習慣

特に子どもがいる家庭は、
「摩擦の少ない収納」 を最優先にしてください。

  • 扉がない
  • 引き出しが浅い
  • ワンアクションで戻せる
  • “見えている収納”

こうした収納は“戻しやすい=散らかりにくい”環境を作り、
片づけの習慣が自然と育ちます。


家具ごとの“正解サイズ”と選び方

ここからは、家具を買い替える前に知っておきたい
“各アイテムの正解サイズ”を紹介します。

① ダイニングテーブル

  • 2人暮らし:幅75〜120cm
  • 4人家族:幅135〜150cm
  • どの家庭でも奥行き80〜85cmが最も使いやすい

そして最も大事なのがこれ↓

食事だけか?仕事もするか?でサイズは大きく変わる。

  • 食事のみ → コンパクト可
  • 食事+在宅勤務 → 奥行き80cm以上は必須
  • 子どもが勉強に使う → 幅150cmあると快適

また椅子との高さの差は27〜30cmが理想です。

② ソファ

  • 2人掛け:幅140〜160cmが万能
  • 大型ソファは“動線を潰さないか”が最優先

そしてここが子育て世帯の重要ポイント↓

子育て世帯は「硬め × カバーリング仕様」が正解

  • 硬め → 姿勢が崩れず、立ち座りがしやすい
  • カバーリング → 汚しても洗える(お菓子・飲み物・吐き戻し対策)
  • 中材のヘタリも遅いので長持ち

大型ソファより、動線が確保できる適度なサイズを選びましょう。

③ ベッド

日本の住まいでは、シングル2台が圧倒的に便利。
将来の配置替えや子どもとの寝室分けにも柔軟に対応します。

さらに重要なのがこれ↓

湿気が逃げやすい“すのこベッド”で、ベッド下に収納があるタイプがベスト。

  • カビ対策
  • 冬場の底冷え対策
  • 引越し後の収納不足対策
  • ベッド下を“第三の収納スペース”として使える

睡眠の質にも直結するため、妥協せずに選びたい家具です。

④ 収納家具

収納は奥行きでほぼ決まります。
正しい奥行きは以下の通り。

  • 本:20cm(20〜25cm)
  • 書類:30cm(A4ファイル対応)
  • その他:40〜45cm(衣類・雑貨)

奥行きが深すぎる収納は“モノが迷子”になりやすいため、避けた方が無難です。
高さは180cm以内に抑えると圧迫感がありません。

また、家族構成別に“家具選び”のこだわりポイントは

  • 一人暮らし:兼用家具(食事+仕事など)が便利
  • 同棲:収納量と動線確保が最優先
  • 夫婦+乳幼児:汚れ・安全性・高さが重要
  • 小学生以上の子ども:勉強スペースの確保を意識

になります。


おわりに:家具選びは「暮らしの設計」

家具選びの正解を知れば、引越しの失敗は大幅に減ります。
引越しは“人生のステージ”が変わるタイミング。
その節目に選ぶ家具は、あなたの未来の暮らしを左右します。

サイズ、動線、収納習慣。
この3つを意識して選ぶだけで、住まいは驚くほど快適になります。

新しい生活を、気持ちよく迎えていただけますように。
あなたの家具選びが、より良い未来への第一歩となりますように。

COLLINOでは女性一級建築士が、お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、将来を見据えたリフォームや模様替えプランを丁寧に作成いたします。
安心と上質を兼ね備えた住まいづくりを、ぜひご相談ください。

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/教育建築士
東京都出身、日本女子大学在学中に英国留学、インテリアデザインを学ぶ。ゼネコン・確認検査機関では住宅の設計・審査・検査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の実務をこなす。 “住まいを診断”する検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整える家具配置の視点を持つプロ。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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