リバウンドなし!年末〜新年に絶対やりたい「散らからない部屋」の作り方

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リバウンドなし!年末〜新年に絶対やりたい「散らからない部屋」の作り方

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年末〜新年は“部屋の仕組み”を変える絶好のチャンス

年末が近づくと「今年こそ家を整えたい」「来年は散らからない部屋にしたい」と感じる方が多くなります。実は、年末〜新年は、部屋の“仕組み”を変えるには最適なタイミングです。

また、とても大切なことですが、片づけが苦手だから散らかるのではありません。
多くの場合、 散らからない家は、住む人の性格より“仕組み”で決まる のです。

今回は、一級建築士としての視点から、年末〜新年にぜひ取り組みたい“散らからない部屋づくり”を詳しく解説します。


散らかる家には共通する“4つの原因”がある

散らかるのは家族の意識や努力の問題ではありません。
ほぼすべてのご家庭で、次の4つの原因が当てはまります。

① 戻す場所が曖昧になっている

定位置が決まっていない物は必ず出しっぱなしになります。
郵便物、カバン、充電ケーブル、子どものプリント……。
これらが散らかるのは“戻し先がない”からです。

② モノの“近さ”が間違っている

よく使うものが遠く、使わないものが近い。
この“距離のアンバランス”が散らかりを生みます。

③ 家族の動線と家具配置が合っていない

片づけやすい家は、必ず“収納までの動線が短い家”。
動線がねじれていると、どれだけ収納があっても散らかります。

④ 片づけにくい収納になっている

扉が重い、引き出しが深い、カテゴリが複雑……。
少しでも面倒だと、人は片づけをやめてしまいます。


大掃除の前にやるべきは“動線と定位置”の設計

多くの方は「大掃除=捨てること」だと思っていますが、
本当に大事なのは “どこに戻すか”の仕組みを作ること です。

● 散らかる場所 = “戻す場所がない”場所

郵便物が積み重なるのは、郵便物の定位置がないから。
子どもの学用品が散らかるのは、戻すBOXが決まっていないから。

● 戻す動作は3秒以内が定着の目安

3秒以内で戻せる仕組みを作れば、家族全員が自然と片づけられます。

● 家族全員が理解できるシンプルさが最強

複雑な収納は絶対に続きません。
誰でも分かる「見える収納」「浅い収納」にすることがポイントです。


散らかる部屋を“一気に変える”年末の優先順位5つ

大掃除のタイミングに、優先して見直したい場所をまとめました。

① リビングの“視界に入るモノ”を半分にする

リビングは家族皆が使う場所。
視界情報が多いほど脳が疲れてイライラ、散らかりやすくなります。
リビングテーブルは収納機能付きのものを選び、よく使うリモコンや雑誌などを収納。
それ以外のものは、リビング収納に片付けましょう。

② ダイニングテーブル周りを整える

日本の家庭では、ダイニングが散らかりの中心になりがち。
そのため、ダイニング回りの収納は散からない部屋にするための第一歩です。
文具、郵便物、宿題道具はカテゴリー別に“1BOX”にまとめるだけで劇的に変わります。
また収納付きダイニングテーブルにすれば、テーブル上に散らかりがちな紙の片付けがスムーズに。

③ 玄関にカバンの定位置を作る

玄関で散らかりを止めると、家全体が整います。
帰宅後の動線の途中に、カバン置き場や上着置き場があるだけで効果は絶大。
みんなが集まるリビングには、なるべくモノの持ち込みを減らしましょう。

④ 子どもの勉強セットは“1つのBOX”で管理

プリント・筆記用具・タブレット……散らかる最大原因は“学用品の分散”。
リビングで勉強する場合は、専用の「学用品収納」を設置して、カテゴリーごとに収納をBOX化するだけで、子どもも片付けやすくなります。

⑤ 洗面所・脱衣所は“動線”で設計する

タオルや下着などの衣類は最も使う場所の近くに置くことが大切です。また洗濯物を「干す」「取り込む」洗濯動線は、洗濯機やキッチンから近い場所にあると、家事の摩擦を大きく減らします。その他、洗濯物を「干すかご」と「取り込むかご」があれば洗濯作業もスムーズになります。


“散らからない部屋”を作る家具と収納の選び方

家具や収納の選び方は“散らからない部屋”を作るうえで非常に重要です。

扉がない収納が基本

扉は片づけの“摩擦”。扉があるだけで、片付けがおっくうになります。
とくに子どもにとっては、ワンアクションで戻せる“オープン収納”が最強です。

収納家具は、収納するものにマッチした奥行

本は奥行き20㎝、書類などの紙関係は奥行き30㎝、
学用品などは奥行き40㎝がはみ出さずにきれいに収納できます。
押入れのような、奥が深い収納は、奥のものが“迷子”の原因に。
その場合はキャスター付きの押入れ収納など、取り出しやすさを工夫してみましょう。

ソファは動線を遮らないサイズ

大きいソファほど部屋の自由な動線を遮ります。
また、ソファは、カバンや上着など、モノを置きやすい高さのため、部屋が散らかる原因になります。
そばにかごを置くなどして、ソファの上が物置にならない工夫をしましょう。


おわりに:散らからない家は“仕組み”で作れる

散らからない家は、努力や根性では生まれません。
習慣を変えるのではなく、仕組みを変えること。
年末〜新年は、その仕組みを作り直す絶好のタイミングです。

環境が変われば、暮らしが変わり、心も軽くなります。
新しい一年が、より穏やかで心地よい毎日になりますように。

COLLINOでは女性一級建築士が、お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、将来を見据えたリフォームや模様替えプランを丁寧に作成いたします。
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この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/教育建築士
東京都出身、日本女子大学在学中に英国留学、インテリアデザインを学ぶ。ゼネコン・確認検査機関では住宅の設計・審査・検査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の実務をこなす。 “住まいを診断”する検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整える家具配置の視点を持つプロ。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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