【火災の死因No.1は逃げ遅れ】住宅火災から命を守るために今すぐできる防災対策とは?

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【火災対策の基本】住宅火災の死因は「逃げ遅れ」が最多!命を守るための防災ポイント

#住宅火災対策#家庭内の防災#火災報知器の設置#火災時の避難#防炎品の使い方

毎年1,000人以上が亡くなっている「住宅火災」。
その死亡原因の半数以上が、なんと「逃げ遅れ」であることをご存知でしょうか?

火災は決して他人事ではなく、高齢者や就寝中の家庭ほど被害が深刻になりがちです。
今回は、住宅火災から家族を守るために今すぐできる防災対策のポイントを解説します。


【1】42分に1件!住宅火災の7割は高齢者が犠牲に

消防庁の統計によると、令和5年には住宅火災が約12,112件発生し、死者は1,023人
そのうち約74.5%(762人)が65歳以上の高齢者です。

主な出火原因:

  • たばこの不始末
  • ストーブの不適切な使用
  • 電気機器の故障

そして、死亡理由の最多は「逃げ遅れ」。身体の不自由さや就寝中の発見遅れが主な要因です。


【2】火災報知器は「連動型」、消火器・避難はしごを備える

2006年の消防法改正により、すべての住宅に火災報知器の設置が義務化されました。

火災報知器の設置ポイント:

  • 寝室・階段は必須(条例により台所やリビングも対象に)
  • 台所:熱感知型
  • 寝室:煙感知型
  • おすすめ:各部屋が連動する「連動型」で、火災の早期発見に効果大

さらに以下の備えも効果的です:

  • 消火器:初期消火に必須
  • 避難はしご:2階以上に設置して、階段が使えない時の避難に

【3】「防炎品」で燃え広がりを防止!火の元対策は日常から

火災の多くは、ストーブやたばこの火が布製品に燃え移ることから始まります。
この燃え広がりを防ぐのが「防炎加工された日用品」です。

防炎対象品:

  • パジャマ・シーツ・カーテン・ブラインド・カーペット・布団など
  • 防炎マーク」付き商品を選ぶ

少しずつでも良いので、火がつきにくい素材へ切り替えていくことが大切です。


【4】整理整頓は最大の予防策!寝室には不用品を置かない

多くの住宅火災は、火種が新聞・衣類・布団などに燃え移って発生しています。

予防の基本:

  • 火のそばに燃えやすい物を置かない
  • 寝室には必要最低限の物だけに
  • 定期的に不用品を処分し、避難経路を確保しておく

整理整頓された室内は、万が一のときの避難もスムーズになります。


まとめ|火災対策は「いますぐ始める」が命を守る第一歩

火災は一瞬で命を奪う災害です。しかし、「逃げ遅れ」を防ぐ工夫と設備の導入で助かる命も多くあります

  • 火災報知器は連動型に切り替える
  • 防炎アイテムで燃え広がりを防ぐ
  • 整理整頓で逃げやすい住空間を作る

自分と家族の命を守るために、今日からできることから少しずつ取り入れていきましょう。

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/教育建築士
東京都出身、日本女子大学在学中に英国留学、インテリアデザインを学ぶ。ゼネコン・確認検査機関では住宅の設計・審査・検査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の実務をこなす。 “住まいを診断”する検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整える家具配置の視点を持つプロ。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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