【欠陥住宅が多いハウスメーカーって?】家づくりのチェックポイントと安心できる対策方法 | COLLINO(コリーノ)インテリア

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【欠陥住宅が多いハウスメーカーって?】家づくりのチェックポイントと安心できる対策方法

#ハウスメーカー#ビルダー#住宅検査#失敗#工務店#欠陥住宅

「欠陥住宅」という言葉を聞くと、不安になりますよね。
これから家を建てる人、すでに購入した人、どちらにとっても気になる話題です。

私は、建築基準法の確認検査や住宅性能評価(品確法)に関わる検査を行ってきましたが、実際に住宅の欠陥を目の当たりにすることもありました。
例えば…

  • 柱頭・柱脚の金物が抜けている
  • 筋交い金物のビスが不足している

このような施工ミスがあると、大きな地震の際に建物の構造が損傷する可能性が高くなります。
実際、大工さんに「ここ、金物ついてませんよね?」と指摘すると、

✅ 「え?そうだっけ?」と気づかない人
✅ 「あ、ほんとだ!」と驚く人

など、反応はさまざまでした。
有名なハウスメーカーでも、このようなミスは起こることがあります。

しかし、安心してください。今は施工品質が向上し、欠陥のリスクは減っています。


住宅瑕疵担保保険の義務化で、施工の質は向上!

2009年(平成21年)10月に**「住宅瑕疵担保履行法」**が施行され、基礎や構造躯体の検査が義務化されました。それ以前は、施工が野放し状態だったため、ひどい工事が多かったのです。

中には、「図面もなく施工している」というケースもあり、職人さんに「どうやって作っているんですか?」と聞くと、

💬 「今までこうやってやってきたから!」

と自信満々に返されることも…。
しかし、法律施行から15年以上が経ち、ハウスメーカーはもちろん、地方ビルダーや工務店の施工品質は格段に向上しました。


欠陥の発生率は工法によって異なる!

ところで、住まいを建てた後に起こる欠陥の発生率は、ハウスメーカーやビルダー・工務店が採用する工法によって大きく異なります。

プレハブメーカー(工場生産が多い)

  • :ダイワハウス、パナソニックホームズ、ミサワホーム
  • 特徴:部材のほとんどを工場で製造し、現場で組み立てる方式
  • 結果:施工ミスが少なく、雨漏りなど致命的な欠陥はほぼなし

ユニット工法(工場生産の割合が多い)

  • :セキスイハイム
  • 特徴:工場で80%完成させ、現場で組み立てる方式
  • 結果:品質が安定しやすく、施工ミスが少なく、致命的な欠陥はほぼなし

木造住宅(軸組み工法・枠組み工法)

  • 特徴:現場作業の割合が多く、大工さんの手作り部分が多い
  • 結果:施工のバラつきがあり、欠陥のリスクがやや高め

では、実際のデータを見てみましょう。


住宅の欠陥発生率(H29年度 住宅瑕疵保険会社調べ)

工法事故発生率(%)
木造(軸組み工法)0.159%
木造(2×4工法)0.164%
プレハブ工法(鉄骨)0.011%(最も低い!)
鉄骨造1.220%(最も高い!)
鉄筋コンクリート造0.717%

プレハブ工法(鉄骨)の事故発生率は、木造に比べて約1/14!鉄骨造に比べて約1/110!
つまり、欠陥の多くは現場施工で起きており工場生産が多いほど、施工ミスが減るということです。


欠陥住宅の大半は「雨漏り」!

また欠陥の内訳ですが、日本の住宅欠陥の約94%は**「雨漏り」**によるもの。

雨漏りの怖いところは、がん細胞と同じように知らないうちに「転移」すること。
一度修繕しても、別の場所から水が入り込み、繰り返し被害が発生するのです。

このように欠陥が起こりやすい雨漏りには、特に注意が必要です。


現場施工が多い木造住宅は、検査が重要!

その他にも手作業の多い木造住宅では、どうしてもミスが起こります。

例えば…

🚨 構造用合板の欠損 → 耐震性が低下
🚨 筋交い金物と柱頭金物の干渉 → 耐力不足
🚨 基礎の鉄筋が適切に配置されていない → 地盤沈下リスク

特に、注文住宅よりも建売住宅の方が欠陥が多い傾向があります。
これは、施主の顔が見えないため、大工さんの意識が多少緩むことも理由の一つかもしれません。


欠陥住宅を防ぐための3つの検査

このような欠陥を防ぐため、住宅には、3種類の検査があります。

1️⃣ 建築基準法による検査(社外検査)
2️⃣ 住宅瑕疵担保履行法による検査(社外検査)
3️⃣ ハウスメーカー・工務店が自主的に行う検査(社内検査)

意外にも、ハウスメーカーの自主検査が最も厳しいのです。
これは、自社製品の品質にプライドを持つ担当者が検査するからだと考えられます。


家を欠陥住宅から守るために施主ができること

現場任せにしない!
工事の進行を積極的にチェック!

例えば…

基礎・構造・防水検査には必ず立ち会う
検査のタイミングで写真を撮る(特に基礎工事前)
工務店やハウスメーカーの定期点検を受ける

写真を撮るときのポイント👇

📸 家の四隅を全体が映るように撮影
📸 基礎工事(配筋)の段階で写真を撮る(型枠前がベスト!)


家を建てた後もメンテナンスが重要!

マンションは5年・10年・15年ごとに修繕があるため安心ですが、戸建ては自分でメンテナンスしなければなりません。

車の点検と同じく、家も定期的に点検を!
ハウスメーカーや工務店の定期点検を受け、適切な修繕を行う!


まとめ:欠陥住宅を防ぐために

🏠 現場に足を運び、大工さん・現場監督と積極的にコミュニケーションを取る!
🏠 基礎・構造・防水の検査には必ず立ち会う!
🏠 定期的なメンテナンスを忘れずに!

これらを意識することで、大切な家を「欠陥住宅」から守ることができます。

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この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/確認検査員
東京都出身、日本女子大学住居学科卒業。住宅の設計・審査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の住まいを見てきたプロ。 “住まいの健康診断” をする検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整えるアドバイザーの柔らかい視点 をあわせ持つ、住まいの「ドクター&スタイリスト」。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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