片付けに“ときめき”はいらない! 一級建築士が教える、モノが増えてもリバウンドしない収納術 | COLLINO(コリーノ)インテリア

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片付けに“ときめき”はいらない! 一級建築士が教える、モノが増えてもリバウンドしない収納術

#おしゃれ#リバウンド防止#収納術#断捨離#片付け

「ときめくか、ときめかないか?」という概念や感情ベースの片付け法を試しても、なかなかリバウンドが防げない…。そんなお悩みをお持ちではありませんか?
ここでは一級建築士の視点から「片付けに“ときめき”はいらない」と断言する理由と、部屋の物理的許容量を最優先に考えることでリバウンドしない収納術について詳しく解説します。実際にこの方法を導入した方は誰ひとりリバウンドしていません。「片付けてもすぐ散らかる」「断捨離してもリバウンドしてしまう」という方は、ぜひ参考にしてみてください。


1. 従来の片付け術との決定的な違い

「まずは捨てる」→ また増えてしまうリスク

世の中に出回っている片付けや断捨離本では、「まずモノを捨てること」に焦点を当てる方法が多く紹介されています。
しかし、いくら捨てても新しいアイテムを買い足すたびにモノが増え、結局は散らかってしまうという“リバウンド”を経験する方が後を絶ちません。

一級建築士視点:収納の物理的許容量を最優先に

一級建築士として、部屋の広さ・収納量を把握し、「その部屋にはどれだけ収納できるのか?」を最初に把握することが本質的な解決策だと考えています。

  • 快適に暮らすうえで、すでに部屋にある収納で足りるか検討
  • 収納が足りない場合は、棚板や収納家具の追加など、部屋にどこまで収納家具を増やせるかを検討
  • 最大限収納を増やしたことで、物理的に「これ以上はモノが増えても収納できない」というラインが明確になる
  • それでもモノを増やしたいなら、住まい自体を見直して広い間取りに引っ越す、という判断が可能

このアプローチでは、「これ以上増やせない」という現実的な基準が明確に認識できるようになるため、モノが増えすぎたりリバウンドを起こしにくいのです。


2. “ときめき”ではなく“物理的許容量”から片付けるメリット

  1. リバウンドしにくい
    感情ではなく部屋の許容収納量が基準になるので、「これ以上はモノが入らない」という状況を把握しやすい。
  2. 仕組み化しやすい
    「クローゼットには洋服〇着、棚にはバッグ〇点」など、収納カテゴリー別に具体的に収納できる容量が可視化できます。
  3. 断捨離がしやすい
    部屋に設置できる最大限の収納を整えることで、モノが入るか入らないかが明確になります。入らないという事実が可視化できるので「思い入れがあるから捨てられない…」といった感情から離れやすくなります。
  4. 住まい選びの基準がはっきりする
    「これ以上増やせない」と判断した時点で、モノを買わない、または増やしたいのであれば、今の住まいをどう改造するか、あるいは引っ越しを検討するかが明快になります。

3. 物理的許容量から判断する片付けの手順

  1. 部屋の“収納力”を知り、足りない場合は収納を追加
    • 押入れ・クローゼット・棚の寸法を測り、何をどこにしまうか計画。
    • 無駄なスペースがあれば、突っ張り棒や追加棚などを検討して最大限の収納を確保。
    • 収納が足りない場合は、家具配置や動線のつながりを考えて、収納するものに合ったサイズの収納家具を部屋に追加。
  2. カテゴリーごとにモノを収納
    • 計画的に設置した収納に、本・服・学用品・おもちゃなど、カテゴリーごとに収納。
    • ぎゅうぎゅうに詰めすぎないように、しまいやすく出しやすさを重視。
  3. 収納に入らないものは断捨離
    • 収納に入らないものは断捨離する。「買ったら捨てる」「増やすなら別のモノを手放す」など、収納の許容量を超えないように数を一定に保つ。
    • 家族が増えるなどモノが増え、部屋の収納スペースに入りきらなくなったら、新しい住まいに引っ越すなど住環境ごと見直す。

4. リバウンドなしの具体的事例:Aさんの場合

Aさんは、これまで何度も断捨離や片付けに挑戦してはリバウンドを繰り返してきました。特に衣類が好きで、セール品や新作を見つけるとつい買い足してしまい、クローゼットがすぐにぎゅうぎゅう詰めに…。

そこでAさんは、リバウンドしない家具配置や収納家具選びなど部屋の計画をプロに依頼。クローゼットや押入れなど、各収納スペースの「収容能力」の他にも、どこにどのような収納家具を置いて収納を増やせるか?など具体的な部屋の収納計画を作り、そこに入らないモノは手放しました。

Aさんが行ったステップ

  1. 収納可能な数を「見える化」
    • クローゼット:洋服や衣装ケースがどのくらい置けるのか、具体的に可視化
    • 玄関収納・リビング収納:本や雑誌、雑貨など何を収納するかをカテゴリーに分けて整理し、それが収納できる収納家具を部屋に設置。どこまで収納できるのかが、見える化できた。
  2. 上限を決めてそれ以上は買わない
    新しい服を買うときは、ハンガーが1本空いたら買うなど、収納の上限を超えないルールづくり。
  3. 今あるモノを整理
    使っていない服やグッズは、フリマアプリやリサイクルへ積極的に手放す。

Aさんが得られた効果

  • リバウンドが完全になくなった
    物理的に「これ以上入らない」という事実があるため、増やしようがない。
  • ムダ買いが減った
    自分にとって本当に必要なアイテムだけが厳選され、クローゼットの中が常に把握できる状態に。
  • モノの出し入れがスムーズ
    スペースにゆとりが生まれ、必要なものがすぐに取り出せる快適な生活へ。

と、Aさん自身も驚くほどの変化が表れました。


5. まとめ:ときめきより“部屋の物理的許容量”で片付け上手に

感情に左右されてリバウンドを繰り返していた方も、“物理的許容量”を最優先に考えることで片付けの軸が明確になります。

  • 部屋の広さ・収納力を徹底的に可視化
  • そこに収まる量を上限にモノを管理
  • 入りきらない分は手放すか住まいをアップデートする

このシンプルなルールを実践すれば、何度捨てても散らかるという悩みとは無縁に。Aさんのように誰でも続けやすい、リバウンド知らずの快適空間を手に入れられるはずです。またインテリアの専門家に依頼することで、おしゃれな空間も同時に手に入ります。

もし、「いつも片付けが上手くいかない…」「すぐリバウンドして困っている…」とお悩みなら、ぜひこの片付け方法を試してみてください。きっと、「片付けにときめきはいらない!」と実感していただけることでしょう。

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この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/確認検査員
東京都出身、日本女子大学住居学科卒業。住宅の設計・審査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の住まいを見てきたプロ。 “住まいの健康診断” をする検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整えるアドバイザーの柔らかい視点 をあわせ持つ、住まいの「ドクター&スタイリスト」。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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