ワンルームで叶える高級感ある一人暮らし|機能的インテリアの選び方

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機能性×インテリア性で叶える贅沢なひとり時間―― 高級感のあるワンルームの家具プランニング

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ひとり暮らしの空間を「ただ住む場所」から「上質なくつろぎの場」へと昇華させるには、家具選びと配置のバランスが肝心です。限られたワンルームでも、高級感と実用性を両立させることで、日常に“贅沢なひとり時間”を取り戻せます。ここでは、機能性とインテリア性を兼ね備えた家具プランニングのポイントを解説します。


高級感の基準を明確にする

ワンルームにおける“高級感”は、必ずしも高価格帯ブランドをそろえることだけではありません。まずは、以下の要素を整理しましょう。

  • 色調の統一感:ダークブラウンやグレージュなど、落ち着きのあるニュートラルカラーを基調にすると、空間に統一感が生まれます。アクセントとして、質感のあるレザーや木目を適度に取り入れることで、ワンランク上の深みを演出できます。
  • 素材の質感:マット仕上げの金属脚やオーク材のフローリング、肘掛け付きレザーソファなど、見た目から触れ心地まで心地よさを感じられる素材を選びましょう。
  • 余白の設計:余計な家具や装飾を省き、必要なものだけを厳選することで“抜け感”が生まれ、空間全体に上質さが漂います。

機能性を重視した家具選びのポイント

  1. 多機能なアイテムを導入する
    • 収納付きソファベッド:日中はソファとして、夜は快適なベッドとして使えるタイプを選ぶと、寝具とリビング家具を兼ねられ、無駄なスペースを削減できます。
    • 昇降式テーブル:ワークデスクとして使うときは高さを上げ、食事やくつろぎ用途ではローテーブルとして使えるものもおすすめです。天板下に収納スペースがあると、リモートワーク用品や書籍をすっきりまとめられます。
    • シェルフ兼パーテーション:間仕切り兼収納棚として機能するタイプをベッド周辺に設置すれば、寝室ゾーンとリビングゾーンをゆるやかに分けつつ、本やインテリア小物をディスプレイできます。
  2. コンパクトながら収納力を確保する
    • 縦型キャビネット:高さを活かしたキャビネットや壁面収納は、奥行きを小さく抑えつつ大容量を確保できます。色を白系や薄いベージュ系などの膨張色を使えば、ワンルームでも圧迫感を感じさせません。
    • ウォールシェルフ:壁面を活かすことで、床面積を削減しながら小物やファブリック・観葉植物を配置できます。フレームが細身のものを選ぶと、軽やかで高級感が出ます。
    • クローゼット:部屋が狭く思うように家具配置できないときは、クローゼットの扉を外してもよいか検討してみることもひとつです。扉がないことで、比較的自由に家具が配置できます。ただし、事前に大家さんや管理会社に確認が必要です。

配置バランスで広さと快適性と贅沢感をつくるコツ

  1. 動線を最優先に考える
    ワンルームでは、出入口→キッチン→リビング→ベッドという流れが基本的な動線になります。家具を置く際には、この動線を妨げないよう、通路幅を最低でも60~70cmは確保しましょう。
  2. ゾーニングで空間に“ゆとり”を仕込む
    • ベッドゾーンは部屋奥に寄せる:場所をとるベッドゾーンは部屋奥に配置すると、リビング側に開放感が生まれます。ただし、窓際に配置する場合は外気の影響を受けやすいので、カーテンや窓フィルムなどで遮熱・断熱対策をしましょう。
    • ラグやフロアマットで視覚的に領域を分ける:例えば、ベッド前にはラグを敷き、その先にはフローリングを見せるなどコントラストをつけると、空間を視覚的に複数のエリアにゾーニングすることができます。
  3. 照明計画で奥行きと陰影をつくる
    • 間接照明の導入:フロアランプをソファ横やベッドサイドに置き、壁面をほんのり照らすことで陰影が生まれ、立体感と高級感がアップします。
    • スポットライトの組み合わせ:可動式のスポットライトでアートや植物を照らすことで、ワンルームでもリッチなムードが演出できます。
  4. エアコンの位置とのバランス
    • エアコンの真下や正面は、冷暖房の影響を受けやすい場所。そのため、ベッドやデスクが来ないよう、家具の配置を考えます。

細部のディテールと素材選びで差をつける

  1. 質感のコントラストで奥行きを出す
    • 床材がナチュラルオークなら、家具はダークブラウンの無垢調にするなど、色と素材にコントラストをつけると高級感がUPします。
    • クッションやファブリックは、革やベルベット・リネンなど、見た目や触り心地に高級感があるものを厳選。異なる素材をミックスすることで、インテリア性もUPします。
  2. アクセントアイテムで空間を引き締める
    • メタルフレームのミラーなどフォーカルポイントになるものを壁掛けにすると、視線が奥へ誘導され、実際よりも広く感じられます。
    • ブックエンドやインテリア雑貨は、真鍮やガラス、マットなセラミックなど、上質感あるマテリアルを選ぶとさりげなく品格が高まります。
  3. テキスタイルで温かみをプラス
    • カーテンは厚手のリネンや無地のベルベットを選ぶことで、遮光・断熱性と同時に空間にリュクス感を演出します。男前テイストにしたい場合は、木製ブラインドや木製バーチカルブラインドもおススメです。
    • クッションやスローケットは、色味に合わせて2~3色以内に抑え、あえて柄をシンプルにすることで大人の落ち着きをキープします。

6畳ワンルームのレイアウトパターン実例

最後に同じ6畳の部屋に、家具を配置したパターンをご紹介いたします。

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  • 折り畳みテーブルを使った例
    1. φ60センチの円形折り畳みテーブルをダイニングテーブルとして配置。使わないときは、折りたたんで壁に寄せられるので、筋トレやヨガなどの運動スペースにもなる。
    2. ベッドは部屋奥、対角に配置して、視覚的な広さを演出。
    3. 洗濯→バルコニー(物干し)への出やすさも重視。

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機能性×インテリア性のある高級感あふれるワンルームの家具プランニング実例
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  • クローゼットの扉を外して更に広く配置した例
    1. クローゼットの扉を外して、ベッドを扉が当たるはずだった部屋奥に配置
    2. クローゼットには突っ張りタイプのロールスクリーンを設置して生活感を目隠し
    3. 洗濯→バルコニー(物干し)への出やすさも重視。

※扉を外す場合は、必ず家主または管理会社の許可が必要です


おわりに

限られたワンルーム空間でも、機能性とインテリア性を両立させることで“贅沢なひとり時間”を実現できます。家具選びでは多機能性や素材感を重視し、配置では動線とゾーニングを意識して余白を生み出すことが大切です。また、細部のディテールにこだわることで、ほんの少しの差が全体の印象を大きく左右します。ぜひ自分のライフスタイルや好みに合わせて、機能美と高級感を備えたワンルームづくりにチャレンジしてみてください。

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/教育建築士
東京都出身、日本女子大学在学中に英国留学、インテリアデザインを学ぶ。ゼネコン・確認検査機関では住宅の設計・審査・検査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の実務をこなす。 “住まいを診断”する検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整える家具配置の視点を持つプロ。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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