空っぽハウス|祖父母室編|高齢者にとって安心できる部屋のつくり方
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年齢に合わせた住まいは「特別な設備」より配置が大切です
今回のお宅では、祖父母が過ごす部屋も見直しました。
高齢者の住まいというと手すりや介護設備を思い浮かべる方が多いのですが、
日常生活のしやすさは、家具配置の影響を大きく受けます。
大きなリフォームを行わなくても、
危険を減らし快適性を高めることは可能です。
今回は4つのポイントを調整しました。
① 押し入れへの動線を確保する


使えない収納は存在しないのと同じです。
この部屋では冷蔵庫やモノが通路を塞いでおり、
押し入れへ近づきにくい状態になっていました。
高齢者は「取り出しにくい収納」を次第に使わなくなり、
結果として物が周囲に出たままになります。
それが転倒リスクにもつながります。
そこで冷蔵庫や家具の位置を見直し、
押し入れまでまっすぐ歩ける動線を確保しました。
収納量を増やさなくても、
使える収納に変わることで室内は整います。
② 高い位置のテレビを壁に固定


テレビなどは安全と見やすさを同時に整えることが大切です
今回のお部屋の場合、テレビは高い位置に置かれていましたが、
見上げる姿勢は首や肩に負担がかかります。
さらに、不安定な台の上にあると
転倒時の危険物にもなります。
そこでテレビを壁面に固定し、
さらにTVの高さをアームで調整しました。
これにより
・転倒リスクの軽減
・身体負担の軽減
を同時に実現できます。
③ 頭の位置を窓から離す


ベッドの頭が窓の近くにあると、
冷気や熱気を直接受けやすくなります。
高齢者は体温調整機能が弱くなるため、
室温差の影響を受けやすくなります。
そこで寝る位置を調整し、
窓から距離をとりました。
断熱性能を変えなくても、
配置を変えるだけで体感温度は変わります。
④ 動線上の物を減らし、通路幅を確保


通路に物があると、
またげてもつまずく可能性があります。
そこで動線の幅を広げ、家具や小物を整理し、
細切れだった動線をつなげて、歩ける場所を明確にしました。
「片づけ」と同時に「事故予防」
広さを増やすだけではなく、
安全に歩ける範囲を確保することが大切です。
高齢者の部屋は“支える設計”に変わる
住まいは年齢とともに役割が変わります。
若い頃は活動のための空間、
高齢期は生活を支える空間になります。
特別な設備を増やす前に、
・視線の高さ
・移動
・温度の受け方
を整えるだけで、暮らしやすさは大きく変わります。
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