【欠陥住宅を防ぐには?】住宅検査の実態と施主ができる対策 | COLLINO(コリーノ)インテリア

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【欠陥住宅を防ぐには?】住宅検査の実態と施主ができる対策

#リノベーション#リフォーム#住宅検査#新築マンション#新築戸建て#欠陥住宅

1. はじめに|ハウスメーカーの「第三者検査」だけで本当に安心?

家を新築したり、リノベーションをするとき、「欠陥住宅にならないか?」と不安に思う方は多いのではないでしょうか?

「ハウスメーカーとは利害関係のない第三者の検査が入るから安心!」
「うちは大手の工務店だから大丈夫!」

このように思っている方もいるかもしれません。

しかし、実は住宅の欠陥やトラブルは年々増加しているのが現状です。

実際、検査が行われた住宅でも、建築後に欠陥が見つかるケースは少なくありません。

では、なぜ「第三者検査」が行われているにもかかわらず、欠陥住宅がなくならないのでしょうか?

今回は、住宅検査の仕組みと問題点、そして施主(エンドユーザー)が欠陥を未然に防ぐための具体的な方法をご紹介します。


2. 住宅検査の仕組みとその問題点

2-1. 住宅検査にはどんな種類がある?

家を建てる際には、主に以下の検査が行われます。

🏠 新築住宅の場合

  1. 瑕疵(かし)担保保険による検査(施工不良を防ぐためのチェック)
  2. 建築基準法に基づく検査(法律上の最低限の基準を満たしているか確認)
  3. ハウスメーカー・工務店の自社検査(施工会社自身が品質をチェック)

🏚 中古住宅リノベーションの場合

  • 上記のような法的な検査はほとんど行われないのが一般的。

つまり、中古住宅のリノベーションは、施工の質を確認する仕組みがほぼないため、特に注意が必要です。


2-2. 本当に「第三者検査」は中立なのか?

瑕疵担保保険や建築基準法による検査は、一般的に「第三者の民間確認検査機関」が行います。

一見すると、「第三者が検査するなら安心」と思えますが、ここに大きな問題があります。

💡 検査を依頼するのは誰?
エンドユーザー(家を購入する人)ではなく、ハウスメーカーや工務店が検査機関に依頼しています。

つまり、検査機関はハウスメーカーから仕事を受けている立場。

この構造の問題点は…

検査員が本当に不具合を指摘できるのか?
指摘しすぎるとハウスメーカーに嫌われ、次の仕事が来なくなる可能性がある

結果として、「本当は問題があるけれど、強く指摘できない」というケースも発生するのです。


2-3. 検査員の質のばらつき

その他にも検査員の質についても問題があります。一般的に検査員になるには「建築士」の資格が必要です。しかし、昨今問題になっているのは「建築士の資格だけあるが、住宅設計の実務経験がない建築士」です。設計したことがないのですから、当然、検査する基本的な知識はありません。

しかし人手不足から「建築士」であれば、誰でも検査員になれるのが実情です。

このように「検査員」の質のばらつきも問題になっています。


3. 欠陥住宅を防ぐために施主ができる3つの対策

このような実情のなか、施主(家を建てる人)が欠陥住宅を防ぐためにできることは何でしょうか?

3-1. 住宅検査には必ず立ち会う!

住宅の検査は、施主が立ち会うことが可能です。

🏠 検査の立ち会い方

  1. 事前に「立ち会いたい」と現場監督に伝える(早めに言っておくのがポイント)
  2. 当日は携帯やカメラで写真を撮る(後で問題が起きたときに証拠になる)
  3. 気になる点はその場で質問する(検査員や現場監督に確認)

💡 カメラで撮るべきポイント
床・壁・天井の構造部分
配管や電気配線の施工状況
施工前・施工中・施工後の比較写真

高画質のカメラ(スマホでもOK)で4方向+上下の写真を撮っておくと、隠蔽される部分も後で確認可能になります。


3-2. 第三者の住宅診断(ホームインスペクション)を利用する

ハウスメーカーや工務店の検査だけでなく、本当に中立な第三者機関の住宅診断(ホームインスペクション)を利用するのも効果的です。

🏡 ホームインスペクションを依頼するメリット
施工のチェックを公正に行ってもらえる
プロの視点で不具合を見つけられる
報告書が証拠として残るので、トラブル時に役立つ

ただし、施工会社と無関係な検査会社を選ぶことが重要です!また、このホームインスペクションの検査員も、住宅検査員と同じようにばらつきがありますので、注意が必要です。設計や工事監理など実務経験のあるスタッフを指名しましょう。


3-3. 現場の職人さんや監督と良好な関係を築く

工事現場で働く職人さんや監督との関係を良好にしておくことで、施工の質が上がることもあります。

🍵 簡単なコミュニケーション術
現場に行った際に職人さんに声をかける
ジュースやお菓子を差し入れする(無理のない範囲でOK)
感謝の気持ちを伝える

職人さんもロボットではなく人間です。「施主がしっかり見ている」「この人の家は丁寧に作ろう」と思ってもらえれば、自然と施工の質も向上します。


4. まとめ|家を守るのはあなた自身!

家を建てる際、「第三者検査があるから安心」と思っていても、実際にはハウスメーカーや工務店の影響を受けやすい仕組みになっています。

💡 欠陥住宅を防ぐためのポイント
住宅検査には必ず立ち会う(写真を撮って記録を残す)
中立な第三者の住宅診断(ホームインスペクション)を利用する
現場の職人さんと良好な関係を築く

この3つを意識するだけで、欠陥住宅のリスクを大幅に下げることが可能です!

家は一生に一度の大きな買い物。施主自身がしっかりとチェックし、自分と家族を守る意識を持ちましょう!

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この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/確認検査員
東京都出身、日本女子大学住居学科卒業。住宅の設計・審査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の住まいを見てきたプロ。 “住まいの健康診断” をする検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整えるアドバイザーの柔らかい視点 をあわせ持つ、住まいの「ドクター&スタイリスト」。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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