【一級建築士が警告】買ってはいけない中古住宅の特徴とは?耐震・地盤・保険のチェックポイントを解説

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【要注意】買ってはいけない中古住宅の特徴とは?一級建築士が教えるNG物件チェックポイント

#NG物件の特徴#中古住宅の選び方#地盤調査の重要性#既存住宅瑕疵保険#耐震基準

中古住宅の購入は、新築に比べてコストを抑えられる一方で、見えないリスクが潜んでいる可能性も。
築年数や見た目のきれいさだけで判断してしまうと、後悔するケースも少なくありません

この記事では、一級建築士の視点から「買ってはいけないNG中古物件の特徴」をわかりやすく解説します。


【1】耐震基準を満たしていない住宅は要注意!

総務省の調査(2023年)によると、日本全国の空き家数は約900万戸
その中には、旧耐震基準(1981年5月以前)や木造住宅の再基準前(2000年5月以前)の建物も多く含まれます。

旧耐震住宅のリスク:

  • 熊本地震では旧基準の建物が多数全壊
  • 耐震補強が必要な場合、補助金の活用可能

中古住宅を選ぶ際は、現行の耐震基準を満たしているかを必ずチェック
基準を満たしていない場合は、耐震診断+補強工事を検討しましょう


【2】地盤の状態にも注目!部分的な軟弱地盤は危険

中古住宅で意外と見落としがちなのが「地盤の強度」。
特に、敷地の一部が軟弱な場合、将来的に地盤沈下や傾きのリスクが高まります。

地盤のチェック方法:

  • 購入前に地盤調査報告書の確認
  • 専門家によるアドバイスで見極めが可能

軟弱地盤が存在すると、改良工事に数十万〜百万円単位の費用がかかることもあるため、購入前に確認することが重要です。


【3】瑕疵保険に加入できない住宅は避けた方が無難

既存住宅瑕疵保険」は、中古住宅購入の際に雨漏りや構造の欠陥に対して最大1,000万円まで補償される安心の保険です。

保険加入の条件:

  • 事前の検査に合格した物件のみ対象
  • 加入できない場合は欠陥のリスクが高い可能性

加えて、以下の物件も避けた方がよいとされています:

  • 築20年超(木造)・築25年超(RC造)で改修未実施の物件
  • 設計図・建築確認資料が残っていない物件
  • 目視でわかるような基礎のひび割れ・屋根のずれ・傾きがある住宅

✅安全な中古住宅を選ぶためのチェックリスト

  • 耐震基準:現行基準(1981年・木造は2000年以降)を満たしているか
  • 地盤状態:地盤調査の有無、報告書の確認
  • 保険:既存住宅瑕疵保険への加入が可能か
  • 書類:設計図・確認通知書などの資料があるか
  • インスペクション(住宅診断):専門家のチェックを受けているか

まとめ|中古住宅は「価格」よりも「安心」を優先すべき!

立地や価格が魅力でも、見えない構造や地盤に不安がある物件は、将来のコストや安全面で大きなリスクになります。

「買ってはいけない物件」の特徴をしっかり押さえ、専門家の意見も取り入れながら慎重に選ぶことが、失敗しない中古住宅購入のカギです。

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー/教育建築士
東京都出身、日本女子大学在学中に英国留学、インテリアデザインを学ぶ。ゼネコン・確認検査機関では住宅の設計・審査・検査・インテリアコーディネートまで、 5,000件以上 の実務をこなす。 “住まいを診断”する検査員としての厳しい目と、 暮らしを心地よく整える家具配置の視点を持つプロ。デザインした家具はキッズデザイン賞を受賞。著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)がある。

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