【受賞報告】JAPANTEX2026 インテリアデザインコンペで「Common Living」が奨励賞を受賞しました
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このたび、第45回JAPANTEX2026の特別企画「インテリアデザインコンペ2026」において、応募作品「Common Living ~ゆるやかにつながれる、みんなのリビング~」が奨励賞を受賞しました。
今回提案したのは、まちの中に小さく点在する、誰もが立ち寄れる共用リビングです。一人の時間を大切にしながら、人の気配も感じられる。そんな、これからの暮らしを支える居場所を考えました。
一人で過ごしながら、誰かとゆるやかにつながれる場所
働く場所や暮らし方が変わり、自宅で過ごす時間が増える中で、人とのつながりをどのようにつくっていくか。これが、今回の提案の出発点でした。
誰かと積極的に会話をしなくても、同じ空間で本を読んだり、ひと息ついたりする。そこに人がいるという気配が、安心につながる場所を目指しています。
約70㎡の空間には、小さなテーブルを囲む「会話ゾーン」、静かに本を楽しむ「読書ゾーン」、靴を脱いでくつろぐ「素足ゾーン」、短い休憩や待ち合わせに使える「ひと息ゾーン」を設けました。
その日の気分や過ごし方に合わせて、自分に合う場所と、人との距離を選べる計画です。
光と布、家具の配置でつくる、やわらかな距離感
空間づくりでは、インテリアファブリックの役割を大切にしました。
窓辺のレースで日差しをやわらげ、空間の間に重ねたレースで視線を穏やかに調整する。椅子の張地やカーペットには、触れたときのやわらかさを取り入れています。
壁面にはモネの《睡蓮》を思わせる水辺のグラフィックを用い、緑や落ち着いた色彩と組み合わせました。また、小川のように空間をつなぐ床には、ガラスと光によって水面のきらめきを表現する「アクアフロア」を構想しています。
光や素材、家具の配置を重ね合わせることで、一人でも居心地がよく、人とも自然につながれる空間を目指しました。
暮らしの先にある、人の気持ちを考える
住まいやインテリアを考えるとき、使いやすさや美しさとともに大切にしているのが、そこで過ごす人の気持ちです。
落ち着いて過ごせること。自分の居場所があること。そして、必要なときには誰かとつながれること。
今回の受賞を励みに、これからも一級建築士として、家具配置・素材・動線を一体で考えながら、人の暮らしに寄り添う空間を提案してまいります。
制作の余談―応募を見送ったもう一つの構想「名画のいえ」

今回の応募にあたり、もう一つ考えていたのが「名画のいえ」という構想でした。
名画の中に入り込むように、好きな絵画の色彩や光に包まれて過ごす住まいです。
モネの絵画を思わせる、静かに心を落ち着ける場所。ルノワールのような温かさを感じながら、人と語り合う場所。ゴッホの色彩から刺激を受け、自由に想像を広げる場所。
それぞれに異なる雰囲気の部屋を設け、その日の気持ちや感情に合わせて過ごす場所を選べる家を思い描きました。
最終的には、人と人とのつながりを育む場所を提案したいと考え、共用リビング「Common Living」を応募作品に選びました。
二つの案に共通するのは、そこで過ごす人の気持ちから空間を考えること。
自分らしくくつろげる居場所の可能性を、これからも探っていきたいと思います。
※「名画のいえ」は応募を検討した未応募の構想案です。掲載画像はいずれも空間の提案イメージで、実際の施工写真ではありません。
