【未来の家づくり】3Dプリンター住宅とは?たった24時間・115万円で建てられる驚きのテクノロジー

「3Dプリンター住宅」と聞いて、ピンと来ますか?
近年、建設業界では“プリンターで家を建てる”という革新的な技術が注目を集めています。
たった24時間で完成し、費用はわずか約115万円。これまでの常識を覆すような「3Dプリンター住宅」が、実際に建てられているのです。
この記事では、話題の3Dプリンター住宅の実例から、日本での実現可能性、そして将来の住宅建築の変化についてわかりやすく解説します。
■【驚愕】24時間・115万円で完成!3Dプリンター住宅の実例とは
2017年、米国サンフランシスコのスタートアップ「アピスコー社」が、ロシアで世界初の3Dプリンター住宅を建設。建てられたのは、延べ床面積38㎡の平屋住宅です。
この住宅は、建設現場に直接設置された巨大3Dプリンターが、コンクリートを層状に積み上げながら形を形成。鉄筋の代わりには繊維素材を使用して壁の強度を確保しました。
構造部分のプリントにはわずか24時間、建設コストは約115万円(1万134ドル)。プリンター操作に必要な人員もわずか2名という省力設計です。
屋根・窓・断熱材などは人の手で後付けされましたが、「躯体をプリンターで印刷する」という点で、画期的な事例となりました。
■【メリット】なぜ今「3Dプリンター住宅」が注目されているのか
- 建築スピードが圧倒的に速い
従来の建設が数か月かかるのに対し、3Dプリンターならわずか1日で建物の骨組みが完成します。 - コストが非常に安い
材料費が抑えられ、労働力も最小限。住宅価格の低下が期待できます。 - デザインの自由度が高い
複雑な曲線や自由な形状も、プリンターなら正確に再現できます。 - コンクリート素材で耐久性が高い
火災や風雨に強く、メンテナンスも少なく済むのが特徴です。
■【課題】日本での3Dプリンター住宅普及に立ちはだかる壁
魅力的な技術ではあるものの、日本国内での実現にはいくつかの課題があります。
▷ 建築基準法との整合性
日本の住宅は「建築基準法」に則る必要があり、現時点の3Dプリンター住宅では認可(確認申請)が下りない可能性が高いです。
▷ 地震対策と基礎工事
日本は地震大国。鉄筋や基礎構造の設計が必須ですが、プリンター住宅はまだその対応が十分とはいえません。
▷ 設備工事の複雑さ
給排水や電気配線など、住宅設備の工事は手作業が前提。プリンター単体では施工が難しく、結局人の手が必要になります。
▷ 雇用への影響
建築が自動化されれば、現場の職人や建設業従事者の仕事が減る懸念もあります。
■【未来予測】「規格住宅」なら日本でも普及の可能性あり
それでも、希望はあります。
認定住宅・規格住宅などの標準化されたモデルなら、技術や法制度の壁をクリアしやすくなり、日本国内でも3Dプリンター住宅の普及が現実味を帯びてきます。
今後、国や自治体が災害時の仮設住宅や住宅供給不足の地域などに導入すれば、一気に普及が進むかもしれません。
■プリンターが「家を建てる」時代はもう目前
3Dプリンター住宅は、ただの夢物語ではなく、すでに世界各地で動き始めている“新しい住まいのかたち”です。
日本でも、法整備・技術革新・施工方法の進化が進めば、近い将来「プリンターでマイホームを建てる日」が訪れるかもしれません。
「早くて、安くて、丈夫」な住宅が現実になる日は、もうすぐそこです。