本棚で部屋が狭い?一級建築士が教える本の収納・配置6つの工夫

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本棚で部屋が狭くなる?一級建築士が教える、本を減らす前に見直したい収納の工夫

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「本が増えたので、本棚をもう一つ置きたい。でも、これ以上部屋を狭くしたくない」

そんな悩みはありませんか。読書が好きな方や、お子さんのいるご家庭では、本の置き場所に困ることもあるでしょう。

本棚を増やすと収納量は増えますが、置き方によっては圧迫感が出たり、人が通りにくくなったりします。
背表紙の色や大きさがばらばらで、部屋が雑然と見えることもあります。

とはいえ、大切な本を無理に手放す必要はありません。電子書籍への切り替え以外にも、住まいの側からできる工夫があります。

一級建築士としておすすめしたいのは、本棚を増やす前に「本の置き場所を設計する」こと。 本の量だけでなく、使い方や部屋との関係から収納を見直してみましょう。


本棚の大きさは「本の奥行き」から考える

本棚を選ぶとき、幅や高さは確認しても、奥行きまで意識する方は少ないかもしれません。

しかし、文庫本や漫画が中心なのに、奥行きの深い本棚を選ぶと、必要以上に床面積を使ってしまいます。空いた奥に本を重ねれば、後ろの本が見えなくなり、取り出しにくくなります。

まずは、持っている本のサイズを確認しましょう。小さな本が多ければ、それに合う浅い棚を選ぶことで、収納のために使うスペースを抑えられます。

画集や図鑑などの大型本は、別の棚にまとめる方法もあります。すべての棚を、いちばん大きな本に合わせる必要はありません。

ただし、薄型でも高さのある本棚は転倒対策が必要です。収納する本の重さや棚板の耐荷重、固定方法も含めて選びましょう。


本は「読む場所」の近くに分けて置く

家中の本を、一か所の大きな本棚に集めていませんか。

まとめて管理する方法が合うご家庭もありますが、読む場所が決まっている本は、その近くに置くと、取り出すのも戻すのも楽になります。

仕事や勉強の本は机の近く、寝る前に読む本は寝室、家族で読む本はリビングへ。本も、ほかの日用品と同じように「使う場所の近く」を基本に考えてみましょう。

ただし、部屋ごとに本棚を買い足すと、かえって家具が増えてしまいます。まずは机の棚や扉付き収納など、今ある収納の一部を使えないか確認することが大切です。

読みかけの本には小さな定位置をつくっておくと、ダイニングテーブルやソファの上に置きっぱなしになるのを防ぎやすくなります。


「今読む本」と「残したい本」を分ける

毎日手に取る本と、年に一度開くかどうかの本。どちらも大切でも、同じように便利な場所に置く必要はありません。

今読んでいる本やよく使う本には、取り出しやすい場所を優先して使います。一方、思い出の本や保存しておきたい資料は、既存の扉付き収納などにまとめてもよいでしょう。

ここで考えたいのは、「捨てるか、残すか」だけではなく、「どの本に、どの場所を使うか」です。

手に取りやすい場所を、ほとんど読まない本が占めていると、今使う本が収納からあふれてしまいます。本を処分しなくても、場所の配分を変えることで使いやすくなる場合があります。

保存する本も、入れたまま忘れないよう、何をどこに置いたか分かる状態にしておきましょう。重い本を高い場所にまとめるのは避け、出し入れのしやすさも確認します。


圧迫感は「入口からの見え方」で変わる

本棚の圧迫感は、高さや大きさだけで決まるものではありません。同じ本棚でも、置く場所によって部屋の印象は変わります。

例えば、入口のすぐそばで本棚の側面が大きく見えると、部屋に入った瞬間に窮屈さを感じやすくなります。窓に向かう視線を遮る置き方も、空間の広がりを損なう原因になります。

本棚の位置を決めるときは、床に収まるかどうかに加えて、入口から何が見えるか、窓からの光を遮らないか、人が通る場所に張り出さないかを確認しましょう。

机やダイニングの近くなら、椅子を引いたときのスペースも必要です。扉付きなら、扉を開けて本を取り出す動作まで考えます。

「置ける場所」と「暮らしやすく置ける場所」は違います。 家具の寸法だけでなく、人の動きと視線を合わせて考えることが大切です。


全部を見せず、見える範囲を決める

本の背表紙には、さまざまな色や文字があります。それが魅力になる一方で、本の量が多いと、部屋が雑然と見えることもあります。

すっきり見せたいときは、オープンな棚と扉付き収納を使い分けてみましょう。よく読む本や眺めて楽しみたい本は見える場所へ、それ以外は扉の中へ収めます。

すべての本を飾るように整える必要はありません。見える範囲を限定するほうが、日々の管理もしやすくなります。

本棚は、その人の好きなことが表れる場所でもあります。隠すことだけを目指さず、お気に入りの本が自然に目に入る場所を少し残すと、その家らしい居心地につながります。


「掃除できる置き方」まで考える

本棚の周囲に掃除道具が入らない隙間があると、ほこりがたまっても取り除きにくくなります。

本棚を選ぶ際は、床との間に隙間をつくらない形にするか、普段使う掃除道具が入る高さを確保するかを考えましょう。家具と家具の間にも、掃除しにくい細い隙間をつくらないようにします。

扉付き収納はほこりの入り込みを抑える助けになりますが、それだけで管理が不要になるわけではありません。ときどき中を確認し、掃除するとともに、湿気がこもっていないかも気にかけましょう。

収納は「入る量」だけでなく、きれいな状態を保ちやすいかまで考えて選ぶことが大切です。


本を減らす前に、住まいとの関係を見直してみませんか

狭い住まいで本を楽しむには、収納量を増やすだけでなく、本のサイズ、読む場所、使う頻度に合わせて置き場所を整えることが役立ちます。

大切な本が手に取りやすく、人も無理なく動ける。その両方をかなえるために、まずは今の本棚と置き場所を見直してみませんか。

COLLINOでは女性一級建築士が、家具配置や収納の使い方を、間取りと日々の暮らしから一緒に考えています。
本棚を含めた家具の置き方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

この記事の著者

しかま のりこ

一級建築士/インテリアデザイナー/一級建築基準適合判定資格者
これまで5,000件以上の住宅に携わり、家具配置・収納・動線・インテリア・リノベーションなど、暮らしやすい住まいづくりを提案。
自身の子育てでは学習環境を工夫・実践し、医師兼漫画家・ゲームプランナーを育てる。この実体験と一級建築士の知見を活かし、子どもの才能や選択肢を広げる住まいの仕組みについて、提案している。

著書に「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」「狭い家でも子どもと快適に暮らすための部屋づくりのルール」(彩図社)のほか、デザイン賞の受賞、テレビ・ラジオ出演なども多数。

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